レストアをするにあたり、今回は見た目も出来るだけきれいにしたいと思い、今回はカバー類の塗装に挑戦しました。
究極はエンジン全て全塗装なのですが、費用も時間もかさみますし、シリンダーヘッドは高熱ですぐに塗装がはがれてしまう可能性もあるので、今回はエンジンヘッドカバー、オイルフィルターカバー、左右クランクケースカバー、ドラムブレーキカバーに絞ります。
カバー類ならはがれてもまた外して塗ることが出来るし。
色は無難にマットブラックにすることにしました。口コミでこのHonda純正耐熱スプレーが良さげでしたので、こちらの艶消し黒をチョイス。
本来このスプレーは塗装後べたつく場合、150℃~200℃で2時間ほど熱処理が必要とのことですが、こちらのエンジンコートを上塗りして対応しようと目論んでいます。クリアで艶が出てしまっても問題なし。黒であれば良いと思っております。こちらは耐熱クリアですが、塗装後の熱処理が不要です。
塗装は下処理が最も大事。まずはカバー類を洗浄して、こちらの塗装はがし剤を使って、カバーのクリアを除去します。
塗装自体は施工後すぐにはがれてくれるのですが、短時間で硬化してしまうので、その前に取り切らなければならず、何回も塗りなおしました。
ある程度はがしたら、ペーパーで除去しきれなかったクリアや汚れを落としつつ、表面に傷をつけていきます。この傷が塗装の密着のきっかけとなってでアンカー効果を発現させて塗装を乗せやすくしていきます。ペーパーは#320と#600の順でかけていきました。
ペーパーをあてたら、あとは表面をパーツクリーナーで脱脂し、塗装が入ってはいけないネジ穴や隙間にマスキングをします。
マスキング後再度パーツクリーナーで脱脂して、天気が良い日を待ち、いよいよ塗装です。
まずはこちらのミッチャクロンを塗装します。これを塗布することで、アンダーコートと素地の塗装密着を飛躍的に向上させてくれます。
化学的にアンカー効果を持たせるイメージです。15分放置していよいよ塗装です。今回はサフは用いず、直接耐熱スプレーをしてみました。
こちらのスプレー、さすが純正なだけあって塗装が乗せやすく、タレも起きにくい、というか全くタレる気配がありません。
これだけ塗って1本で足りました。よく見ると若干薄いところがあるのですが、気にしません。
乾燥後の“ベタつき”もさほどありませんでした。
翌日まで放置して、再度アルミの素地を出したいところにペーパーをかけていきます。すぐに目詰まりしてしまうので、何度も交換して削り落とします。
綺麗にコントラストが出ました。鏡面仕上げにする人もいますが、私はアルミ本来の素地を残したいので、#600まででヘアラインを残すタイプです。
初めての部品塗装でしたが、満足の仕上がりです。よーく見ると粗があるのですが気にしません。
最後にエンジンコートをしようと思いましたが、記載事項を読むと、”オートバイ空冷エンジンには使用しないでください”と書かれてある。
使えないじゃーん。ということでトップコートは無しです。
モノタロウのレビューをチェックすると、バイクにつかったら、ブツブツが浮き出てきたとの投稿が…危うく塗ってしまう所でした。
最近はガスケットはがしや塗装剥離、ペーパー研磨といった地味で根気のいる作業が続いておりましたが、この仕上がりを得られて再度モチベーションが上がりました。
エンジンに仮装着してみましたが、塗装箇所がポイントとなってバランスの良い見栄えになったと思います。